1978.3 立風書房・刊 ¥900 池波正太郎短編小説全集7
表題作はじめ江戸の各回階層の女達の尋常でない生きざまを、温かく描く16篇。
「小説」の面白さを、たっぷり味わえます。
1985.4 講談社・刊 ¥1,000
私立長崎総合科学大学建築学科日比野ゼミ。 当時、著者は助教授。
ゼミを通して「大学ってなんだろう、人間教育ってなんだろう」を問う。
印象的な部分を引用します。
私の大学にいる学生の多くは三流意識を持っているけれど彼らは心の優しい人間的魅力がある。とくに私のゼミに来る学生は、どちらかというと温厚で誠実な若者が多い。
入学当時の姿と彼の成長ぶりを対比していると、青春とは旅であり、しかも人生のなかでもっとも美しく貴重な旅を味わっているのだと感嘆させられてしまう。
1講から14講まで設けられているが、9講が”うれしいおしらせ(休講)”となっていたり、イラストや写真が沢山あって楽しい。
2005.12 文藝春秋・刊 ¥1,680
jsbyさんのオススメで読んでみました。
私の孫達を、少年A(酒鬼薔薇)にさせないために、【ゲーム】は絶対にやらせないぞっ!と決心しました。
著者は、精神科医で京都医療少年院に勤務。
テレビやゲームが子供達に与える影響の恐ろしさをこれほど強く警告する本はありません。
衝撃でした。少年少女のお子さんをお持ちの皆様、是非本書をお読みになり彼(女)達を正しく育てて頂きたいと願うものであります。
1993.6 武蔵野書房・刊 「幻の館」を併録。
戦時中の、愛し合う男女の話。
霊的存在をあなたは信じますか?
2006.1 新潮文庫・刊 ¥460
冒険・アクション小説から恋愛小説にシフトし、大成功! 見事「愛の領分」で直木賞を受賞した藤田宜永さんの ”恋愛小説集”です。奥さんもやはり直木賞作家の小池真理子さん。夫婦で活躍している作家といえば、彼らよりは大分年上の吉村昭・津村節子夫妻を思い浮かべますが、他にも居たかな?ご存じの方、ご教示ください。
本書は、著者を思わせる青年が遊学中のパリで女たち---アネモーヌ、エマニュエル、イザベル、ナディーヌ、マリカ、ステファニー---と付き合うが、いつも彼女達に翻弄され圧倒されている。
性愛場面も当然多いが、セキサイティングだけれど節度ある描写は、快く楽しめるものです。
2004.11 角川書店・刊 ¥1,575
裏帯より
とある港町(多分横浜・・雨漏り注)。運河のほとりの古アパート「霧笛荘」。法外に安い家賃、半地下の湿った部屋。そして訳知り顔の管理人の老婆(纏足をした中国人でオーナー・・雨漏り注)。誰もがはじめは不幸に追い立てられ、行き場を失って「霧笛荘」まで辿り着く。しかし「霧笛荘」の暮らしの中で、住人達はそれぞれに人生の真実に気付きはじめる。 比類ない優しさに満ちた、切ない感動を呼ぶ七つの物語。
1984.4 毎日新聞社・刊 ¥1,133
中年になってから会社員生活を止め、妻と共に南仏、スペインに足かけ3年「住んだ」暮らしと見聞のレポート。
ニース及び周辺の小さな町に”異国人”として住んだ著者達及びその時々の隣人達とのふれあいを見事に活写。
海と空と風と太陽が与えてくれるゆったりとした時間(本田靖春)を持てた彼らに乾杯!